エジプト考古学博物館とは
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上の写真でちょっと見てもいろいろありそうですが、じっさい大きなお棺や神像、王の像、多くのミイラから生活用品、日用品まで、たいていのものが展示されています。とくに有名な物としては、古王国時代の傑作、ラーホテプととネフェルトの座像やアマルナ芸術で知られるアクエンアトンの大きな像、小さいですがきれいな書記像などがあります。 この改装されたすばらしい建物は、2階建てで100以上の部屋があるそうです。ここを全部ていねいに見るには一週間はかかりそうです。しかし観光シーズンでなければ、わりと静かな雰囲気でゆっくり見られそうです。 ただここにあるものが、エジプト文明のすべてではありません。あのツタンカーメンのお棺も今も墓の中ですし、ナイル川沿いには時代毎にすばらしい遺跡群がならんでいます。このように、ピラミッド、スフィンクス、アブシンベル神殿などのように、それぞれが大変大きくその場所でしか見られない物も無数にあります。 残念なことには、この「世界の宝」ともいうべき遺物が、何とアメリカ、イギリス、フランスなどの博物館にもあるのです。その理由はかんたんには書けませんが、歴史的には不幸な出来事がたくさんありました。一言でいうと、先進国にもって行かれたのです。先ほど書いたツタンカーメンのマスクも、実は十数年前までイギリス・ロンドンの大英博物館にありましたが、やっとエジプトに返されました。 しかし、「絶世の美女」といわれ、ローマの英雄カエサル(シーザー)とのロマンスもあるクレオパトラ7世とともに、「エジプト一の美人」といわれたネフェルティティの「ネフェルティティ胸像」は、いまだにドイツ・ベルリンの博物館にあります。こういう遺物も本当はエジプトに帰るのがいちばん良いのです。ちなみにネフェルティティはツタンカーメンのおヨメさんアンケセナーメンの母なのです ネフェルティティ胸像(ベルリン・エジプト美術館蔵) またエジプト史では、シャンポリオンによるヒエログラフ(神聖文字)解読のきっかけとなった、ロゼッタ・ストーンは現在もロンドンの大英博物館にあります。 ロゼッタ・ストーン(ロンドン・大英博物館蔵) (筆者写) |
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ツタンカーメン、正しくはトゥトアンクアムン
(参考写真:ツタンカーメン墓発見時の再現シーン・下) "Egypt, History & Civilization, OSIRIS"より転載 |
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