定林寺址(ジョンニムサジ)五重の塔(国宝)
韓国に来て17年、子育てに追われてせっかくの韓国を味わえませんでしたが、子供達も大きくなり夫婦二人の旅行ができるようになったので、以前から行ってみたかった百済の都 扶余に行く事にしました。
一日目(2003/10/4)ソウルから出発です。地下鉄3号線 南部ターミナル駅で降りて階段を上がると南部高速バスターミナルがあります。意外と安いんですね。扶余まで 一人1万ウォンの乗車券を買って、おやつも買って午前10時30分発のバスに乗り込みました。座席指定なので一生懸命座席をさがしていたら、何と私の番号の席にハルモニが座ってて、座席なんか気にしなくてもいいよとの事。出発時間になってもがら〜んとして、う〜ん 本当にどこにすわっても大丈夫でした。
ソウルから扶余までは2時間20分。この日は道路がすきすきでちょっと早目に到着。12時40分でした。今日は扶余は快晴で観光日和です。まずターミナルから歩いて10分のところにあるという定林寺址に行く事にしました。
<定林寺址(ジョンニムサジ)五重の塔>国宝第9号
広い敷地に五重の塔と石仏があります。このお寺は百済後期の代表的寺院 百済の泗?(サビ)遷都にあたる6世紀中葉に創建され、百済滅亡まで栄えた寺院で、1塔1金堂の伝統的な百済時代の伽藍配置をした定林寺の跡には、百済時代を代表する五重石塔と高麗時代の石仏座像が残っており、また韓国で初めて池が作られた寺院でもあります。五重石塔は韓国石塔の源で、韓国の石塔建立と日本の飛鳥文化に多くの影響を与えました。千何百年も昔の姿を想像しながら、石塔 石仏をながめてみました。夫は 熱中すると食事を忘れる人。昼ごはん食べてから次へ行こうという私の言葉を無視してどんどん歩いて行く後を 仕方なく着いていく私。
<国立扶余博物館>
定林寺址から、錦城山に向かって10分位歩くと黄金の巨大な百済金銅大香炉が見えます。ここが、国立扶余博物館です。この博物館は百済遺跡地から発掘された1万点の遺物を所蔵しています。王族の墓と推定される古墳から出土した金銅製の装飾品やはきものなどは百済時代にはさぞまばゆく輝いていただろうと思われるものばかり、日本の飛鳥時代に強い影響を与えた仏教的な蓮の花の模様も多く見られて、日本文化のルーツを捜す事ができます。もう午後2時30分。お腹ペコペコ!!!で近くのカルククス(韓国式うどん)の店に入って一休み、うどん一杯3千ウォン也。う〜ん、量もたっぷり、キムパップ(のり巻き)も頼んで二人で9千ウォン−もう動けない!!!韓国の食堂はとにかく量は多いので満足します。
<宮南地(グンナムジ)>
お腹もいっぱいになってさあ出発。南の方へ20分程行くと百済時代の人工池、宮南池があります。百済時代ここには、王の別荘があり、池の真ん中にある築山では連日連夜盛大な宴が繰り広げられたそうです。池の中心には、抱龍亭という東屋があり、その東屋まで木の橋がかかっていて、百済の王様の優雅な遊びを想像させてくれます。池の周囲にはコスモスが咲き乱れていました。
<百済王陵苑(陵山里古墳群)>
宮南地をあとにして百済王陵苑まではタクシーで論山方面へ2キロ料金は4千ウォンです。(バスで850ウォン)陵山里の野山に位置する7基の古墳は百済が泗?に都を置いていた時(西紀538―660)に在位した王や王族の墓です。古墳群の内部を紹介する模型展示館でお墓の内壁と天井にかかれた四神図などの彩色壁画をみることができます。
今日はもう暗くなってきたので、ホテルへ向かいます。今日は扶余観光ホテルで一泊です。このホテルの支配人さんと知り合いなのでちょっと安くしてもらって!!!
<扶蘇山城>
二日目の朝、今日は扶余山城に行きますが、コースは二通りあります。まず一つは山城の前門から行くコース、もう一つは白馬江をクドレ公園の方から遊覧船に乗って落花岩の方から上がる方法です。私達はクドレ公園の船着き場に向かいました。遊覧船で落花岩の景色をみながら到着、こちらはちょっと急な登りの階段になります。
*落花岩(ナッカアム)−ここは 泗?城が新羅、唐の連合軍に攻められ数多くの百済の女人達が花のように白馬江に身を投げたという伝説があります。
*皐蘭寺(コランサ)落花岩から落ちて死んだ百済女人の魂を慰める為高麗時代に建てられたといわれる。(皐蘭草の伝説)皐蘭草を湧き水に入れて飲むと薬水になり、一杯飲む毎に3年ずつ若返るという伝説があります。
扶蘇山城もゆっくり歩いて2時間位のコースです。見るところは多いですが、主要なところだけまわってもいいと思います。今回は仕事を兼ねて行ったので私達はほとんど全部回りました。今回は市外バスターミナルから近い所を中心にまわりましたが、他にも無量寺(ムリャンサ)、聖興山城(ソンフンサンソン)、大鳥寺(テジョサ)などの百済時代の遺跡があります。
(入場料一覧)
国立扶余博物館 400ウォン
定林寺址 1,000ウォン
扶蘇山城 2,000ウォン
遊覧船(クドレ−コラン寺)
片道 2,300ウォン往復 4,000ウォン
宮南寺 無料
初めての扶余、意外にソウルから近くて観光地もまわりやすくてよかったです。宿泊所もホテル、ユースホステル、旅館に至るまで揃っています。百済文化祭が隔年に一回(10月)あるのでそれにあわせていってもいいかも。www.tabi2050.comに扶余旅行についての記事を載せていますので、是非ご覧になってください。
オーナー注:「はるみさん」は既述のように、ソウルの旅行社にお勤めです。どんな相談でも気さくに聞いていただけます。相談は右記サイトへ「たび2050」:http://www.tabi2050.com/