4月も下旬のある日、信州・穂高町のワサビ店から宅配便が届きました。発泡スチロールの箱を開けると、氷の下に、何束ものワサビが入っていました。でも、サイトオーナーが特にこれを注文した訳ではないのです。今年の2月、いつもながら信州スキーの帰り道、穂高町の行きつけのワサビ店に寄ると、女将は私の顔を見るなり、「いらっしゃい、お久しぶりです」と言う。私は驚きました。彼女は毎年一度しか来ない客の顔を覚えていたのです。こういう世知辛い世で、これだけですごいことです。話していると、以前のことも覚えている様子、私は嬉しくなりました。そうこうしていると、奥からご主人が出てきました。このご主人も信州人らしく、ふるさとに愛着を持っていました。オーナーは夫婦仲が良く、ふるさとを愛し、ワサビをこよなく愛するお二人の店の商品に間違いはないと思いました。しばしお話をして、ワサビを包んでもらって氷をいただき、「また来年来ます」と言って、中央高速道に乗りました。それから久しくして数日前、突然女将から「ワサビの花が咲いたのでお送りいたしたく・・」とメールが入ったのでした。旅が大好きなオーナーですが、旅先各地の景色にも増して旅先でのこういう出会い・ふれ合いに、次の旅が誘われるのです。 |