第十六日目 クーバー・ペディ Coober Pedy(SA)出発 (晴れ/雨)
妻がかわいい小さなブラック・オパールを買う/ 道路標識に日本語発見!
掘削労働者の人形展示 Digger display 廃坑住宅の部屋 Tunnel room
今日は出発前に、「オパール博物館」に寄った。そこはオパール鉱山跡を、博物館と売店にしていた。妻はさんざん迷ったあげく、小さいが色が美しいブラック・オパールを買った。外国人には免税もあるという。
その後で、「坑道見学ツアー」に、他の外国人ツアーの人と参加した。案内のオッさんは、「穴の中は年中22−25度C、湿度50−60%で大変快適だ」という。現に「廃坑ホテル」が、この町にいくつかある。また4000くらい廃坑住宅があるという。換気さえきちんとすればよいらしい。縦穴式トイレが、20年でいっぱいになったらそこはおしまい−という説明は、その状態を想像するだけで可笑しさがこみ上げてきた。糞飯物である
オパール採掘地区の看板表示 「危険!鉱山地区立ち入り禁止、許可なく入ったら罰金$1000
クーバー・ペディ郊外の縦坑の傍で Beside the shafts, Coober Pedy Opal mines |
この辺りで一番安い業務用スタンドで、満タンにした後は、飛ばして南に向かった。というのは、すでに10時40分になっていたのだ。
途中で、下のような看板になんども出会う。いちばん上に「注意!」そして牛の絵が描いてあって、その下に英語で「道路上に動物」とある。びっくりしたのが、その下の日本語である。「牛に注意」とある。一番下はドイツ語である。英語と全く同じ意味である。日本語があるということは、それだけ日本人が多いと言うことか?
風力発電 Windmill 「牛に注意」・・日本語の看板にびっくり!Japanese words on Traffic board
しかし、ここまで一万キロほど回ってきて、ほとんど日本人のドライヴァーには出会わなかった。会っても、こちらの在住者ばかりであった。ドイツ人のドライヴァーの方はいくらでもいたし、レンタカーのパンフレットにもドイツ語で書いたのはあったが・・。
近年この国での「日本語習得熱」が高いことは知っている。学校の外国語科目で、日本語が入っていることも有名だ。ゴウルド・コウストなどの東海岸では、日本からの観光客もとりわけ多い。それにしても、こんな中央部の砂漠の田舎道で、交通標識に日本語があろうとは、驚きであった。
咲き乱れる野草
Wild flowers in full bloom脚のないカンガルーの死体を
「処理する」道路パトロール
Road patrol person on duty
この辺りから、道路のまわりの花が増えてくる。あまりに美しいので、つい時々停めて写真を撮ってしまう。砂漠やステップという決していい条件ではないのだが、本当にこの国の野生の草木は美しい。
しばらく走ると、次第にカンガルーの事故死体が増加してきた。 しかしここら辺は、なぜか死体がすべて道路脇にある。後で理由が分かった。道路パトロールのトラックがまわってきて、係員が死体を道路脇まで、フックで引きずってゆくのである。たまたまその現場に通りかかって、写真を撮った。
しかし、日本のようにトラックの荷台に死体を載せて回収しないのである。想像だが、量が多すぎるのと、衛生上問題ない?のと、鳥などの野生の動物の餌にさせるのだろう。「食物連鎖」である。本当にこの国は、そういうことをまじめに考えるらしいのである。
このステュアート・ハイウエイは、鉄道の線路とは何度も出会い、交差したり別れたりする。線路も目で見える範囲では、一直線に見える。しかし、汽車の姿を見かけることはまず希である。一週間に上り下りともそれぞれ二便ずつしかないからである。それでも私は、数回の旅で2回見た。とっても遅い汽車で、スピードは、日本でいう「ローカル線並み」である。ただ、この「ガーン」号は豪華列車なのだ。それは旅を楽しむ人のためにある。急ぐ旅なら飛行機がいくらでもある。
注:<メルボルン・アリス間列車、所用2日半、最高片道一人 $1025(約6.6万円)、ベッド付き個室、ラウンジ、食堂付き>
♪どこまでもゆこう、みちは....♪
道路も線路も一直線で何もないので、また妻が寝てしまった。ロケット打ち上げ基地もあるウーメラの入り口のピンバを過ぎると、上のような光景が続く。
交通量も殆どなく、欠伸をしていると、はるか先の道路上に何かいる。また牧場から逃げた牛か?と思っていると、何とエミューのつがいである。夫婦だろうか、こちらに気づくと、慌てて逃げている。車を停めて、急いで撮った写真が、上のものである。結構、エミューはいるようだ。
逃げてゆく番いのエミュー
Emus running away