インド洋沿岸を北上−大陸三分の二周の旅
Around the western part by camping car
第三回
3rd Drive

2001



ピナクルスの中を走る(上) Pinnacles, WA


三回目のルート(ピンク色/右回り)
 地図中は主要観光ポイント、は宿泊CP所在地は州都
トヨタ・ランドクルーザー70・キャンパーヴァン/カットモデル
Toyota Landcruiser 70 Camper Van
<州名のアルファベット略号について>
QLD=クイーズランド、NSW=ニューサウスウェールズ、VIC=ヴィクトリア、 SA=サウスオーストラリア、NT=ノーザンテリトリー、WA=ウェスターンオーストラリア

                       は・じ・め・に
 
あしかけ8年かけた「オーストラリア・ドライヴ」三部作の最終シリーズである。すでにレンタカーは、ホームページで3ヶ月前に予約してあった。右上のような、日本国内では一般に市販していない、ロングボディーのキャンピング仕様である。ベッドやガス、シンクはあるが、シャワー、トイレ、電気引き込みコンセントなし−のベイシック・モデルである。もっとデラックスな上級クラスにしなかったのは、荒れ地を走るため、四輪駆動(4WD)にこだわったからである。さて、これからメルボルン発着、大陸2/3周の旅を、写真日記形式で説明してゆこう。

第一日目(Day 1, Aug.7) メルボルン(VIC)発 (曇り→風雨) 初めてCPに泊まる Melbourne〜Border Town
                   
 朝9時にホームステイ先より出発。ロバートが送ってくれる。平日の朝なので、
メルボルンの街中で渋滞に巻き込まれた。抜けるのに思ったより時間がかかり、しだいに焦ってくる。迷いながらやっと見つけたブリッツ・キャンパーヴァン・レンタル・オフィスでは、日本から払い込んだはずのデポジット(前払い金)が入ってないと言う。妻が折衝にあたる。いろいろ言って、コンピューターの他の所に入っていたのを、見つけてもらった。係りが代理店に電話して確認、やっとOK。やれやれ・・・もうここまでで疲れた!。

 車の使い方を説明している係の口髭男に、「どこの出身?」と聞くと、「親がリビアから移民してきた」と言った。「私たちはむかし、隣のアルジェリアに住んでいた」というと、驚いていた。さすがここは移民でできている国だ。ヨーロッパ、アジアだけでなく、アフリカからも来ているのだ。

 やっと昼前になって、生まれて初めて四輪駆動のキャンピングカーを動かした。しかし、加速が悪い、重心が高く不安定、乗り心地が悪いと三拍子揃った?欠点だらけの車である。同じトヨタの「ランクル」でも、私の80とは全然物が違う。いや、これを自分で選んだのだ−と気を取り直して、国道一号線を一路西に向かった。

 もと
金鉱の町バララットまで一気に100kmを走る。 ここのスーパーに寄って、旅の食料・生活用品をドーンとまとめて買う。ミネラルウォーター70リットル、缶詰類30缶、野菜果物10kg、ミルク4リットル、パン2kg、ハム・ソーセージ1kg、卵、砂糖、塩、胡椒、あとバケツ、ペーパーナプキン、電池等々・・・。計250ドル(1.6万円程度)買いまくった。まるでスタートしたばかりの新婚家庭の台所のようだ。それでも食料品は、日本よりはるかに安いからうれしくなってくる。日本の食料品は世界でも高い。それにしても、小さいながらも車内に冷蔵庫があるのはうれしい。ビールはいつも冷えているし、乳製品はOKだし、ハム・ソーセージ類も加えられる。

ミモザの咲く中、風力井戸のある牧場地帯に入る、Countryside, VIC
  この辺りから、本当の田園風になってくる。道路は都市の近郊では、アメリカと同じで片側二車線、中央分離帯の幅が50m近くある。その他は対向2車線だが、交通量が少ないので、運転は楽である。沿道には、ミモザの仲間が黄色い花を咲かせているので、景色が単調にならない。いつの間にか、スコールのような雨に出会す。それでもスピードは落とせない。道が良いのと車が極端に少ないので、まったく怖くはない。

雨がたたきつけるなか、牧場地帯を一路西へ西へとひた走る Heavy rain !


何故か英語に日本語とドイツ語が併記された交通標識
Warning in English, Japanese and German


  途中には、結構きれいな風景があったり、牧場には可愛い子牛もいたが、今日は出発が昼前ということもあり、焦っていたのでかなり飛ばした。その結果、夜8時過ぎ暗くなってから、隣の南オーストラリア州に入った。町の名はその名の通り「ボーダー・タウン」(州境の町)。そこでキャラヴァン・パーク*(以下CP)を探した。私たちにとって、初めてのCPである。前金制度になっていて、$15(1000円位)を払った。トイレもガスも水道もシャワーもある。まあ、安いのかな?

 ボーダータウン CP、Bordertown, SA
                                            本日の走行距離 452km)

                  * キャラヴァン・パーク(CP, Caravan park)
オーストラリア、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランスなど高度に発達した車社会では、車による旅行をサポートする設備が発達している。CPには駐車スペースの他、シャワー、トイレ、洗面所、コインランドリー、遊具、などが完備している。更に大きな所では、レストラン、パブ、スーパー、客室、プール、サウナなどもある所もある。 



 今回のレンタカー:Car Rental Britz ブリッツ・レンタル(公式サイト)