世界遺産・ミルフォード・サウンド ニュージーランド
April, 2015

ミルフォード・トラックとルートバーンを歩く
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(C)2015 Photo by Ultimate Hikes, NZ
トレッキング初日の宿:グレイドハウス・ロッジ
前の仲間のウォーカーたち 両側赤Tシャツ4人がずっとついてくれたガイドたち
前列日本人グループを始め、英語圏のオーストラリア、ニュージーランド、英国など多国籍の集団である




(C)2015 Photo by Saiyu Travel Co.,Ltd., Japan
トレッキング初日:テ・アナウから船で移動、波止場に上陸した日本人グループ ここからグレイドハウス・ロッジまでしばらく歩く



<世界自然遺産・ミルフォードサウンド


雨上がりの世界自然遺産・ミルフォードサウンド (フィヨルドランド国立公園) Milford Sound, Fjordland National park, South Island, NZ

Quick link:  DAY 1  DAY 2  DAY 3  DAY 4  DAY 5  DAY 6  DAY 7  DAY 8  DAY 9

DAY 1 東京成田AP(NZ90) DAY 2 オークランドAP(NZ639)→クイーンズタウンAP クイーンズタウン泊

夕刻のワカティプ湖(クイーンズタウン) 氷河が作ったこの国最長の湖


DAY 3 クイーンズタウン→(バス)→テ・アナウ→(バス)→(船)→グレイドワーフ グレイドワーフ泊

クイーンズタウンからテ・アナウへはバスで移動 トイレ・ストップ中にもキャンピングカーが通り過ぎる
"Ultimate Hikes Guided Walk Official site"



テ・アナウからグレイドワーフへの船の操舵席 なんと船長は乗客の子供たちに代わるがわる操縦させていた!(日本では法律違反) こどもたちは大はしゃぎだ



船の操舵席の計器板にあるGPS 南半球の氷河がつくったフィヨルドの様子がよく分かる (画面上に写り込みあり)
このテ・アナウ湖はこの国で二番目の面積をもち南島では最大の湖である 右が有名なクィーンズタウンのあるワカティプ湖、左の"sound"がいわゆる「フィヨルド」群




グレイドワーフの船着き場 左の青箱は泥落としだけでなく消毒用の液体が入っている 環境保護に力を入れている



客はこの消毒液の入った青箱に足を漬けてから上陸する この国の植物検疫はたいへん厳しい
さて、正式には
ここがトラックの起点である ここから自分の荷物を持って森の小径を1.6km、約20分歩く 


ミルフォード・トラック:「世界でいちばん美しい散歩道」

船着き場にある政府による表示板 「フィヨルドランド国立公園・ミルフォードトラック」
ユネスコ世界自然遺産・ミルフォード・サウンドとは?(Wikipedia)

ミルフォード・トラックの位置(GoogleMap)

ミルフォード・トラックの地図( Ultimate Hikes)


ミルフォード・トラックの行程高度図 (C)Ultimate Hikes


<森の入り口に掲示されていた説明板>



「我が国固有種の鳥の保護」

フィオ(ブルーダック)

は「絶滅危惧種」です


総数で1000対以下まで減少しています

早急な有害獣の駆除が必要です

脅かされている種の保護活動も必要です


有害獣がいなくなればいずれ数も回復します








 



「警告 1080 ポイズンの使用」

モノフルオロ酢酸ナトリウム*

が2014/10/21から
地面に撒布されています


毒餌に触らないようにしてください

子供が食べないよう常に監視してください

この撒布地域の動物を食べないように

毒餌とそれを食べた動物の死骸は

犬にも致命的殺傷能力があります

クリントン渓谷捕食動物
コントロール作戦


*筆者注:
「モノフルオロ酢酸ナトリウム」
日本では殺鼠剤で農薬登録される(特定毒物)
ニュージランドではポッサム駆除に使われる
症状は嘔吐、筋麻痺、呼吸抑制、心不全など
(Wikipediaより抜粋引用)


以上のことから、この国が固有種の保護のため、外来種を厳しくコントロールしているのが分かる




「ミルフォード・トレッキング」のスタート地点 第一泊目:グレイドハウス・ロッジ Glade House Lodge
 (ガイド付ウォーク主催会社専用施設) 食堂・シャワー・トイレ・フルーツ・菓子・酒類(有料)ありの豪華版「山小屋」である この会社のツアーではグループ、個人ともガイド付きで一日に48人しか歩くことはできない この宿にはそのグループが同宿する 此処はテレビ音や音楽など都会の音は一切存在しない「一般社会からは隔絶した場所」である また宿では夜10時を過ぎると電源は切られて、薄暗い常夜灯と懐中電灯の照明だけになる (自家発電)


PAGETOP


DAY 4 グレイドハウス→(歩き16km)→ポンポローナ・ロッジ 16km, about 6hrs walk


朝食前に各自が昼食のサンドウィッチを作る 材料も豊富で食べたい物を食べたいだけ自分で作る
さらにチョコ、クッキーやバナナ、オレンジももってゆける それをラップしてリュックサックに入れる
仮にこのツアーの中に大食漢の体育会系男子学生がいても大丈夫な食品のラインアップである

このやり方・食品内容は他の小屋のサンドウィッチ、クレープづくりでも同様であった



翌朝グレイドハウス出発は8:30~8:45 各自の判断で歩き出す 前日夕方の雨で地上は濡れている 歩き始めて最初のクリントン川に架かる橋


橋手前にある注意書き(上写真左) 「川が増水したら無理に渡らず離れて待ちましょう」



川の左岸に沿ってトレッキング径はつづく 前日の雨で木々(太い物の多くはブナ)もシダ、コケ類も水分100%である



トレッキング径の最初のサイドウォーク(脇道)はブナの巨木巡りの径



二つめのサイドウォーク入り口 「2分歩くと湿原」のサインあり こういう場合でもトレッカーはリュックを置いて「寄り道」を
する義務がある 万が一「行方不明」の場合、最後に来るスイーパー役のガイドから発見されやすいという理由である




その湿原(Wetland)に架かる保護のための木道 低灌木、苔類や湿地帯の可愛い花がささやかに咲く

関連内部リンク:ミルフォードの動植物たち(内部リンク)



トレッキング径に出没するサウスアイランド・ブッシュロビン 人を恐れずまた好奇心も強いらしく傍まで寄ってきて餌を探す



トレッキング径は鬱蒼とした森と木に張り付くコケ類と地上の大きなシダ類に囲まれる



トレッキング径(トレック)脇を流れるクリントン川



小径脇の簡易型トイレ トイレはトレックの小屋裏や小径各所にあり不自由はないが、「旧日本式」なのでやや臭いは気になる
環境保護のため、コース全域にわたって「野**」「キジ**」は原則禁止! 緊急時でも「川から50m以上離れるべし」という




急な川の渓流音を聞きながら歩く この保護的環境では当然ながら小径の管理は素晴らしくゴミひとつ落ちていない



小径の小川に架かる木橋は倒木によって崩壊し迂回を余儀なくされる トレッカーの頭には害虫「サンドフライ」*除けのネットが掛かる
肌を露出しないのは当然だが、防虫ネットが最も有効な害虫対策である 次に有効なのが「虫対策スプレー(ローション)」で、日本製の
「虫除け」は持って行ってもまず効かない 現地の店で各種が販売されているので事前に購入する 数時間ごとにかけ(塗り)直すのが肝要


注*「サンドフライ」Sandflyとは・・自然に近い湿原、自然道にいる蚊のように刺す小バエ 刺されると強烈に痒みが襲う 長きにわたって様々な後遺症がでる



小径は氷河地形の「U字谷」の谷間に出て傾斜はややきつくなる 増水時にはここは水の通り道になる


      
昼食の場所:ヒレレ滝近くの「ヒレレ・シェルター」 始点から約12km地点
屋根付きの床でそれぞれが持参したサンドイッチを一気に頬張る 前庭からは川越しに
ヒレレ滝が望める 水・簡易トイレあり



シェルター内部の様子 ガイドはお湯を沸かし、コーヒー、リプトンティー、グリーンティー、ミロ、ミルク、ジュースなどがサーヴされる
温かい飲み物はうれしい 写真のガイドはカナダの大学をでたToshiさん このガイドツアーが済むと今度はこの国の大学院に進むという



昼食場所のヒレレ・シェルター脇から望む巨大な岩壁から流れ落ちるヒレレ滝 もっと上があるため実際の落差はもっと大きい

PAGETOP


ヒレレ・シェルターからもブナとシダの小径がつづく



最近、小径に倒れかかった巨大倒木 最初はくぐろうとするがリュックがあたって失敗、「リンボーダンス」は不可能!
このあと右の木の幹上をよじ登り跨ぐ羽目になった




本日三回目のサイド・ウォーク(寄り道) この一帯は大小の湖沼が散在する 空の青さを映す池の色が美しい



トレッキング径から少し入った場所にある「ヒッドゥン・レイク」(隠れ湖) 小径からは直接は見えないためこう呼ばれる
空の青さを映す湖面が美しい 崖から流れ落ちる清明な滝水を湛える静かな湖 湖畔はトレッカーたちの休息場所




同「ヒッドゥン・レイク」の滝 か細い滝だが増水時には水量がずっと多くなるという 一年で二百数十日は雨という一帯で、土砂崩れの多い「危険な場所」だ



湖畔で少しの休憩後また歩き始める 小径に溜まる水



トレッキング径はまた川と出会う 十分な環境保護のため川水でも「飲める」という



トレッキング径から望むU字谷を流れる川 底まで澄んでいるが何故か魚影はない



鬱蒼とした坂道を上ってゆくとやがて大岩、小岩がごろごろの大きな水無しの河原に出る 木の幹につくのはゴブリンモスやエア・プラントの「オジイさんのヒゲ」



河原のこちら岸にあった「バスストップ・シェルター」 川は今は水無しだが、ここも増水時には通行止めになる その避難場所である


シェルター前の注意書き 「増水(洪水)時には決して川を渡らずここで待機せよ」



壮大な幅を持つ大岩の転がる河原(涸沢)を渡る 歩きの安全な場所には赤いマーカー(下写真参照)が立てられる



同河原 増水時に流されてきた大石や流木で足場が大変悪い 赤いマーカー(棒状杭)を頼りに沿って横断する



やっと今日のロッジの案内表示板が見えてきた! 右の大木には厚い苔が張りついている この一帯はこの国有数の降雨地



トレッキング・ツアー第二泊目のポンポローナ・ロッジ Pompolona Lodgeはオゾンあふれる静かな森の中 遠くに水の流れる音が聞こえる

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DAY 5 
ポンポローナ・ロッジ→(歩き)最高地点マッキノン・パス(峠)1154m→(歩き)クインティン・ロッジ(泊) 15km, about 7hrs walk

ンポローナ・ロッジ出発は7:30~7:45 昨日よりハードな行程のため約一時間スタートが早い また苔とシダの山道を延々と上がってゆく



苔とシダの径が終わると
U字谷の底(河原)にでる 径の両側は多くの滝が流れ落ちる急峻な崖 太古の時代に氷河が削った場所だ



始点から22km(本日約5km)付近の
ミンタロ・ハット(小屋) トイレのためトレックから少し外れてここに入る トイレと給水後、少し休んで再出発
ここは個人ウォーカーたちの宿でもある 個人ウォーカーの宿は私たちのとはすべて別の小屋であり、噂によると質素であり余り清潔ではないようだ



同ミンタロ・ハットの広くて立派なトイレ 今回のトレッキングの宿以外では上の部類



同ミンタロ・ハット(小屋) 水道がないため屋根に降った雨水(天水)を貯めて利用



ハット近くの
ミンタロ湖 木々と苔類に囲まれた静かな場所だ トレッカーの声だけが遠くから聞こえる



水の少ない
クリントン川に架かる吊り橋(22.4km付近) 2、3人が歩くとかなり揺れる



本格的な崖径手前の緩やかな坂道 茶色の木の幹が取り囲む不思議な雰囲気の径



坂道はこの様に葛折りになり、傾斜も次第に急になってゆく 急斜面の崖に作られた径のため「ここ200mは立ち止まるな!」という落石警告が現れる



小径は次第に急勾配になり、崖の斜面をジグザグに登る径になる 谷の対面の崖が間近に迫る



登山道からみる
U字谷の最奥部 氷食地形の様子がよく分かる 多雨期には多くの滝が出現するという 峰付近にすでに残雪が見える



登山道から正面に見える風景 生き物の姿はなぜか見えない



葛折りの登山道は幾度もいくども折り返す 林を抜けてからずっと見晴らしはよい ここでは標高1000m付近が「森林限界線」だという



24kmを過ぎるとやっと
マッキノン・パス(峠)の「マッキノン記念碑」が見えてきた



始点から25.6km付近の
マッキノン・パス(峠)の「マッキノン記念碑」(標高1073m/1912年建立) 石積みのケルンの上に十字架がつく
周囲360°を俯瞰する大変見晴らしの良い場所 「やれやれ」と全員が一休みする場所 給水などで一息つき、あとは専ら写真撮影



「マッキノン記念碑」で記念写真を撮るトレッカーたち みんなイイ顔をしている



「マッキノン記念碑」の下に現れたウェカ(ニュージーランド・クイナ) 躊躇なく平気で人間に近づく
足の太い「飛ばない鳥」なので「上か?」と思ってもまずは下にいる



マッキノン・パスの突き出た大岩上から900m下を見下ろす クインティン・ロッジ(中央下・本日宿泊予定)のあるU字谷の谷底 ヘリポートが見える



いよいよマッキノン・パスの最高地点に向かう 登山道で振り返って「マッキノン記念碑」を望む 風景が雄大である

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さらにマッキノン・パスの最高地点(標高1154m)に向かうパーティー 記念碑からおよそ15分~20分くらいで最高地点に着く



マッキノン・パスの最高地点(標高1154m・今回最高点)より見下ろす光景
この一帯は小さな池が多くあり、それが雄大な景色にアクセントをつけている



最高地点から少し下ると
パス・ハット(パス・シェルター/中央)が見えてくる



最高地点下にある
パスハット(峠小屋) ここで持参したサンドウィッチの昼食 温かいお茶とコーヒーがいただける
裏に簡易(旧日本式のポットン)トイレあり 物資輸送はすべてヘリコプターによる



パスハット付近から見える風景 秋の終わりなので花はほとんどない



パス・ハット上の登山道にあるケルンと峰の雪 今は4月、日本式で言うと10月初旬だが、すでに初雪が残っている
注:ニュージーランドは南半球のため、季節が日本と逆になる

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この辺りから径は急な下りになる ゴロ石が多くこの
コースでいちばんの難渋の径となる
さらに少しだけ雨も降り出した 足下に注意! ここよりは一気に標高900mを下る いちばん「足にくる」一帯だ



下り始めの風景 小雨の中を足下に気をつけながら歩く



葛折りの長い下り径がやっと終わり大きな河原にでる 右の赤色の人物でそのスケール感がよく分かる 河原には赤いマーカーが立つ



U字谷の河原を少し下り振り返った風景 右上方向から下りてきた 水はここではほとんどが地下水脈で流れる
やがて河原径から灌木の径へ入り、しばらく灌木の中を下りながら歩く

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しばらくゆくと、傾斜の大きい木道や木製階段の道になる それに沿ってたくさんの滝が現れては消える
これも数多い滝のひとつ 名称不詳 美しくかつ大迫力である 音も水量も半端ではない



数多い滝のひとつ 多段滝で岩の上を這うように滑り落ちる




滝のひとつ 岩の割れ目の間を流れる複雑な形である



ダッドレイ滝 Dudleigh Fall



さらに下方にある女性的で優美な
リンゼイ滝 Lindsey Fall



宿泊第3日目の
クィンティン・ロッジに到着 写真中央奥に玄関・ロビーがある 本日はここまでで15km
ここで自分の部屋に重いリュックを置いて水、カメラ、雨具だけを持って軽装で
世界遺産の滝に向けて再出発する



ロッジからサザーランド大滝までは歩いて往復で5km、90分



落差世界5位580mの
世界遺産・サザーランド滝 (Sutherland Falls)
三段滝であるが、音も水量も半端ではない神秘的で絶大な迫力である

(関連内部リンク:ミルフォードで出会った滝々



サザーランド滝 岩盤が固いため滝壺はなく落下水は岩にぶつかり巨大な霧となって辺りに拡散する
ここはカッパなしでは絶対に近づけない カメラのレンズにすぐに水滴が付着し撮影が困難である

本日の総歩行距離:20km(サザーランド滝往復を含む)


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内部関連ページ
ミルフォードトラックとミルフォードサウンドの滝
ミルフォードトラック・ルートバーンの動植物
ミルフォード観光の起点・クイーンズタウン

Outer link:
Fjordland Official site, NZ


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